アサーションとは?相手も自分も尊重するコミュニケーション【交渉術】

交渉術
皐月
皐月

交渉って、自分の意見を通すイメージがあるけど、

相手も尊重しながらできるコミュニケーション方法ってないのかな。

「交渉」と聞くと、駆け引きをして自分の意向にもっていくようなイメージがあるかもしれません。

 

しかし、本当に上手な交渉は、上手なコミュニケーションのことです。
いわゆる、WIN-WINを目指すコミュニケーションです。
これをアサーション(アサーティブ・コミュニケーション)と呼ぶことがあります。

アサーションは、相手を尊重しながら、自分の望みも伝えていくコミュニケーションを指します。

この記事では、アサーションとは何か、アサーティブ・コミュニケーションの方法やコツをご紹介していきます。

アサーティブ・コミュニケーションができるようになると、仕事もプライベートも、人間関係がとても円滑になるでしょう。



アサーションとは

まず、そもそもアサーションとは何なのか解説します。

語源

アサーション(assertion)は直訳すると、「断言する」「主張する」という意味です。

これだと、自分の意見を押し通すというようなイメージを持つかもしれません。
しかし、アサーションとは、アメリカの心理療法として開発されたものです。
アメリカには、日本のように空気を読むとか言わなくてもわかるという文化がありません。したがって、自分の主張をきちんと相手に伝えるために、相手の意見も尊重しながら自分の主張を伝えるという意味合いになっていると考えられます。

つまり、コミュニケーションスキルにおいてのアサーションとは、相手の意見も受け止めながら、自分の意見も伝えていくコミュニケーションスタイルのことをいいます。

なぜアサーションが求められるのか

では、なぜアサーションが求められるのでしょうか。
その効果から考えていきましょう。

アサーションの効果

アサーションを身につけると、どんな効果が期待できるのでしょうか。

  • 相手を不快にせずに、自分の意見を伝えられる
  • 営業がうまくできるようになる
  • 交渉がうまくできるようになる
  • より早く問題解決ができるようになる
  • 相手から信頼を得ることができる
  • 人のことを理解できるようになる(嫌いな人が減る)
  • 人間関係のストレスが軽減する

あくまで一例ですが、アサーションができるようになるとこのような効果が見込めます。
相手も尊重しながら、自分の意見も伝えることができるスキルですから、人間関係はより円滑になります。

WIN-WINのコミュニケーションで誰も傷つかない

アサーションとは、相手の意見も受け止めながら、自分の意見も伝えていくコミュニケーションスタイルだとお伝えしました。
つまり、WIN-WINのコミュニケーションだと言うことです。

どちらかが我慢してどちらかが満足するというゴールでは、我慢した方は気分がよくないですよね。相手に我慢を強いる側も、本当に満足かと言えばそうではないでしょう。

アサーションは、お互いにとっての最善を模索するコミュニケーションです。
そこには、相手の気持ちを理解しようという前提があります。
お互いを傷つけない、平和的コミュニケーションであると言えるでしょう。

4つのコミュニケーションスタイル

アサーションを理解する上で、まずは4つのコミュニケーションタイプについて理解しておきましょう。

コミュニケーションのタイプには、アサーティブ・コミュニケーションを含めた4つのコミュニケーションタイプがあると言われています。
自分はどのタイプに当てはまるか考えてみてください。

受動的(消極的)コミュニケーションタイプ

受動的(消極的)タイプの主な特徴は以下の通りです。

  • 自分の意見が言えない
  • 伝えるべき意見があっても黙っておく
  • 頼まれごとを断れない
  • 自分の感情を表現しない

特徴として、嫌われることを極端に恐れていて、相手のことを最優先して自分を後回しにする傾向があります。
ですから、自分の感情も意見も押し殺している状態です。

攻撃的コミュニケーションタイプ

攻撃的タイプの主な特徴は以下の通りです。

  • 相手の間違いを指摘して自分を正当化する
  • 大声で相手に要求を押し付ける
  • 要求が抽象的で、感情的に話す
  • 自分の要求をその場ですぐに通そうとする

自分の要求を一方的に押し付ける傾向があります。
自分の欲しい結果を得ているようにも見えますが、相手を攻撃することが目的になり、本当に伝えたいことが伝わっていない可能性があります。

作為的コミュニケーションタイプ

作為的タイプの主な特徴は以下の通りです。

  • 言い訳をすることが多い
  • 第三者を介して悪口や批判を伝える
  • 自分には責任がないように言う

自分の意見も我慢していませんし、相手の意見ばかり飲んでいるわけではありません。しかし、どちらの意見も尊重していない状態です。

アサーティブ・コミュニケーションタイプ

アサーティブ・コミュニケーションがとれる人の特徴は以下の通りです。

  • 相手の意見を尊重できる
  • 自分の意見も主張できる
  • 客観的視点から物事を捉えられる

コミュニケーションのバランスが取れた状態です。
アサーティブコミュニケーションが良いことは一目瞭然ですね。

アサーションの例

では、どのようなコミュニケションがアサーティブだと言えるのでしょうか?
一例をご紹介します。

例1)期待どおりでないとき

待っても待っても注文した料理が出てきません。
そんなとき・・

・・・(不安なまま、とにかく待つ)。

→受動的

いつまで待たせるんですか!!!

→攻撃的

(あとでネットに悪評を書き込む)

→作為的

30分前に注文したのですが、あとどれくらいかかりそうですか?もしまだかかるようであればキャンセルさせていただきたいのですが・・。

アサーション

 

 

例2)褒められたとき

上司に仕事を褒めてもらいました。そんなとき・・

そんなことないです・・(モジモジ)。

→受動的

別に良くないです(断言)。

→攻撃的

そんなこと言われても、何も出ませんからね(皮肉)。

→作為的

そう言っていただけると嬉しいです。ありがとうございます。

アサーション

 

 

例3)依頼をするとき

忙しそうにしている同僚に仕事をお願いしたいとき・・

・・・(依頼を諦めて自分でやる)。

→受動的

(相手の状況は気にしない)。

→攻撃的

忙しいよね・・(うろついて声をかけてもらうのを待つ)。

→作為的

忙しいところごめんね、これ、お願いしてもいいかな?

アサーション

 

 

 

アサーションのコツ

アサーションのコツを紹介します。

主語を「わたし」に変える

「あなたはなぜ〇〇してくれないの?」
「あなたはいつもそうだ」

これのような言い方では、相手を上から評価するような印象を与え、相手を攻撃しているように聞こえてしまいます。
ですから、主語を、あなた→わたし に変えてみてください。

「わたしは、〇〇してほしかった」
「わたしは、〇〇だと思っている」

これだけで、結構印象が変わります。

とにかく一度受け止める

批判的されたときは、つい反射的に反応してしまうことがあるかもしれません。
しかし、批判的な反応をされたとしても、相手の気持ちを一旦受け止めましょう(同意する必要はありません

コミュニケーションは、相手からポジティブな反応を貰えるとは限りません。
一旦受け止めたうえで、必要に応じて、自分はこう感じたと正直に伝えることができたらベストですね。
あくまで自分の気持ちを伝えることが目的であって、相手を攻撃するのが目的ではないことを忘れずに。

要望は具体的に伝える

相手に何かを依頼したいときは、具体的に伝えましょう。

例えば「早めにやって」という言葉ひとつをとっても、人によって解釈は異なります。
Aさんにとっては3日後かもしれませんし、Bさんにとっては1週間後かもしれません。

「言わなくてもわかるだろう」という考えは、ミスコミュニケーションにつながります。
具体的な数字や名詞を使って、端的に伝えることが重要です。

自分に責任を持つ

相手からどんな反応が帰ってきても、自分の行動や発言の結果だと受け止めることが必要です。
ものごとを他人のせいにし始めたら、きりがありません。

コミュニケーションを相手任せにせず、自分の考えと発言に責任を持つ姿勢を忘れないようにしましょう。

ただし、決して自分を責めるという意味ではありません。
相手の行動は、あなたがコントロールできる範疇にはないからです。

まとめ

アサーションとは、相手の意見を尊重しつつ、自分の意見も伝えるコミュニケーション方法でした。勝ち負けではないWIN-WINのコミュニケーションであり、人間関係を円滑にする効果もあります。

コミュニケーションはスキルですから、いくらでも磨くことができます。
同時に、コミュニケーションは習慣でもあります。ぜひ、普段のコミュニケーションから見直して、よりよい人間関係を気づいていくことに役に立てていただければと思います。

 



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